
写真: NBC News
22歳の日本代表GK、鈴木彩艶(パルマ)が欧州移籍市場のホットトピックとなっている。
現在セリエAのパルマに所属する鈴木は、昨シーズン37試合に出場し8つのクリーンシートを記録。高いセービング技術と冷静な判断力が評価され、イタリアでの1年目から正GKに定着した。
その活躍に目をつけたのが、マンチェスター・ユナイテッドやウェストハム、チェルシーなどのプレミア勢だ。特にウェストハムは約2,150万ポンド(約42億円)のオファーを提示したと報じられており、クラブ間の交渉が進行しているという。
プレミア3強のGK事情──ザイオン獲得の必然性
◾️ マンチェスター・ユナイテッド
現在の正GKはアンドレ・オナナ(カメルーン)。セービング能力には定評がある一方、ビッグマッチでの不安定なプレーが批判されている。
1年目のパフォーマンスには疑問の声も。クラブは「長期的な守護神候補」を模索しており、鈴木の冷静なプレースタイルは理想に近い存在だ。

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️ ■ウェストハム
正GKはアルフォンス・アレオラ(フランス)。堅実なプレーで信頼されているが、バックアッパーのファビアンスキ(ポーランド)は高齢(39歳)であり、次世代のGK確保は急務。
すでに2,150万ポンド(約42億円)のオファーを提示したとされており、最も現実的な移籍先とされている。

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◾️ チェルシー
正GKはロベルト・サンチェス(スペイン)、控えにジョルジェ・ペトロヴィッチ(セルビア)が控える。しかしサンチェスは怪我がちで、ペトロヴィッチも安定感に欠ける場面が目立った。
↓ジョルジェ・ペトロヴィッチ

写真: BBC
2024-25シーズンは守備の再構築を掲げており、ザイオンのような落ち着いたGKが選択肢に入る可能性は十分ある。

写真: BBC
一方、パルマ側は「最低でも3,000万ポンド(約58億円)以上でなければ交渉には応じない」と強気の姿勢を崩していない。
2029年までの長期契約を結ぶ鈴木の価値を十分に理解しているからこそ、今夏の売却には慎重だ。
◆ 本人は慎重姿勢「まずは定位置を守ること」
本人も現在の環境に満足している様子で、イタリアメディアの取材に対しては「セリエAでのプレーは自分を大きく成長させてくれた。焦る必要はない」と語り、移籍には慎重なスタンスを取っている。
それでも、プレミアリーグからの誘いは魅力的だ。特に、ユナイテッドの正GKアンドレ・オナナに対する信頼が揺らぐ中での「将来の守護神候補」としての注目は無視できない。
また、近年の日本人GKの評価が高まりつつある中で、鈴木が“日本人初のプレミア正GK”となる可能性もあり、今後の動向は国内外から大きな注目を集めている。
アナリスト予想:どのクラブに行く可能性が高い?
クラブ名 | 移籍可能性 | 理由 |
マンチェスターU | ★★★★☆ | 正GK問題・将来の守護神候補として期待大 |
ウェストハム | ★★★☆☆ | 具体的なオファーあり・出場機会も狙える |
チェルシー | ★★☆☆☆ | 関心はあるが即戦力としてはやや不透明 |
パルマ残留 | ★★★★☆ | クラブは売却に消極的・契約も長期 |
編集後記
鈴木彩艶の移籍が実現すれば、日本サッカー界にとっても歴史的な一歩になることは間違いない。
冷静沈着な若き守護神は、果たしてイタリアに残るのか、それともプレミアのビッグステージに飛び立つのか──。2025年夏のマーケット最終日まで、目が離せない。
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